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JIS規格のニッケル合金
複数のニッケル合金がJIS規格化されています。
ハステロイ以外のニッケル合金
板:JIS G 4902「耐食耐熱超合金,ニッケル及びニッケル合金− 板及び帯」
(旧規格JIS H4551「 ニッケル及びニッケル合金板及び条」は2019年に廃止)
丸棒:JIS H4553「ニッケル及びニッケル合金棒」
*なお、継目無管は、純ニッケルとモネルのみかつて規格化されていました(JIS H4552)が2017年に廃止されています。
合金名ごとに複数の番手がありますので、下記の材料記号を指定して購入することになります。
なお、JISの材料記号には変遷があり、純ニッケルやモネルはかつて「NNC」「NLC」「NCu」などと、インコネルは「NCF」の「1種」「2種」などと呼ばれており、昔に認可された溶接施工法記録などではそのように表記されている場合があるので注意しましょう。
ハステロイ
。ハステロイ合金も前項のJISにいくつかが規格化されています。前項と同様に複数の材種がありますので、材料記号を指定して購入することになります。
なお、注意すべき点は下記の2つです。
1. 溶接施工法の母材に用いる場合、母材区分の記載が必要となりますが、これを定めるJISB8265「圧力容器の構造」にはハステロイの区分が設けられていません。このため、ステンレス鋼などと異なり、材種(材料の商標名)が異なる度に溶接施工法を確認する必要があります。
ただし、ASME Sec.IX(溶接施工法など)では上記以外のハステロイも含めた多くのニッケル合金がP.No.43~45に区分されており、最初からASME準拠の溶接施工法として計画するのが望ましいと言えます。
2. 備考欄に示した通り、ハステロイの生みの親であるHaynes社が既に生産を終了しているものがあります。その後、複数のメーカーで生産は続けられていますが、どのメーカー品にするかはよく吟味する必要があります。
その他、同等材などについては下記をご参照ください。