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溶接部非破壊試験には何があるか
丁寧に施工したはずの溶接部に有害な欠陥があっては元も子もありません。その品質はどのように確認し担保すればよいのでしょうか。
溶接部の品質を担保する非破壊試験
溶接部の品質を確保するためには、事前に溶接施工法を確認したり、適切な技量を持つ溶接士の育成・格付け、ならびに溶接設備の維持管理や溶接棒の選定や保管管理が必須で、いわゆる「特殊工程」としての管理体制が大切となります。
さらに、溶接後にも施工後の品質が満足するものかどうかを確認することが必要となりますが、溶接部を破壊して確認することはできませんから「破壊することなし」で確認する方法を確立しておくこととなります。これが「非破壊試験」です。
非破壊試験の種類
溶接部に対する非破壊試験の方法には下記のようなものがあります。
どの試験方法がポピュラーか
主に用いられるものとしては、外観(目視)試験(VT)、浸透探傷試験(PT)、放射線透過試験(RT)があります。このうち、VTとPTは表面について検出可能であるのに対し、RTは主として内部についてであるのが特徴です。さらにPTは表面に開口しているものをよく検出し、RTは透過方向に対して奥行きがあるものが得意、とされています。
試験実施者の力量確認
PTとRTに関する実施者の力量や負荷が製品価格や納期に大きく影響することも多く、正しい知識を持って適切なレベルを維持することが必要です。このため、要求された試験を実施する者の資格証などの提出を顧客から求められることもしばしばあります。
→溶接部表層部の非破壊試験