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比強度を算出する
圧力容器の構成材料に強度の高いものを用いれば、薄肉とし製品重量を軽くすることができます。一方、材料の比重が小さくなるほど軽くなることもまた事実ですから、加工性や耐食性・耐熱性に加え、市場での入手性も全く同レベルなのであれば「より軽くて強い材料」を採用する方がよい、ということになります。では、そのためにはどのように何を比較すればよいのでしょうか。
比強度という指標
このためには、「比強度」という指標を用いるのが一般的です。比強度は、
強度(=許容引張応力)➗比重
で求められ、算式を見てもお分かりのように、強度が高いほど、また比重が小さいほど大きな値となり、この大小関係を持って「軽くて強い」かどうかの比較ができることになります。
耐食鋼・耐熱鋼の比強度
そこで、下記の数値表を用いて比強度を算出してみましょう。ここで比重の値は当サイトで開示している比重表、許容引張応力の値は同じく許容引張応力表によるものとします。
さらにこれをグラフで示してみます。
ここまでで得られた内容についてわかることを次稿で述べたいと思います。